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特別養護老人ホームの仕事は、色々と思い悩みながらも自分の役割を果たそうと取り組むこと

  • 石飛 幸三(常勤医師)
  • 特別養護老人ホーム芦花ホーム
  • 外科医を経て特別養護老人ホーム芦花ホーム常勤医師に従事。
  • 在籍13年目

特別養護老人ホームで勤務する医師として

私が事業団の特別養護老人ホームに勤務して13年になります。

それまでは、外科の医師として、とにかく病気を治すこと、死なせないことだけを考えて生きてきた訳です。人間を車に例えるなら、言わば部品交換が私の仕事でした。

ボディは廃車寸前なのに部品交換に明け暮れて、とにかく死なせない。それが私の仕事でした。それが正しいと何十年も信じて生きてきました。

しかし、特別養護老人ホームに来てから、それとは対照的なものとなりました。

人間は自然の一部であり、いずれは死にます。生き物としてそれは誰もが避けられません。だとしたら、死を怯えて生きるのではなく、一回しかない人生をどう生きるかが大切ではないかということに気づいた訳です。また、人間は命のバトンランナーとも言えます。命というバトンを先祖から、親から子へ、そして孫へと受け継いでいく。命というバトンが繋がっていくのです。そういうバトンランナーとしての役割を自覚して生きることは、実に自立した人間でなければいけないのかもしれません。私が働く特別養護老人ホームの介護職、看護師、そして私も一人のバトンランナーなのです。人間という自然の一部である存在が、それぞれどう生きるか。ご利用者は先を歩むバトンランナーであり、お一人おひとり意思を持って過ごされています。私たちはそんなご利用者を支える次のバトンランナーなのかもしれません。

特別養護老人ホームでの仕事は、そういうご利用者の生き方を支えることが求められるものであり、時に死の淵にある心を支える、実に奥深い仕事だと思います。

もちろん容易な仕事ではありません。職員はご利用者だけでなく、ご家族の思いも受け止めなければなりません。

現場では日々、色々なことがありますが、各職種がそれぞれの立場で「この人の生活を、この人らしさを支えていこう」と奮闘しております。

医療と介護の連携、これが当然に必要となります。その人のために、医療・介護がどうあるべきか。ただ専門職がいてそれぞれがバラバラのことをしていても意味がありません。それぞれの立場と役割を理解して、同じ目的のもとで具体的に取り組まないと、多職種連携は実現しません。

その点で、事業団の特別養護老人ホームは皆、真剣に取り組んでいると思います。色々と思い悩みながらも、その中で自分の役割を果たそうと取り組む姿こそ、自立した生き方であり、特別養護老人ホームの仕事はそういうことができる仕事なのだと思います。

特別養護老人ホームでの勤務を考えている人へ

日本は今や世界一の高齢社会です。そうした社会を支える仕事、フィールドを選択しようと考えているみなさんは、人の心を、感情を支え、その人らしい最期を見送らせてもらえる実に崇高な仕事です。生きるとはどういうことなのかを学べる仕事だと思います。

このフィールドでたくさん学んで下さい。そして誰かの役に立てたのだと、納得感を持てる仕事を目指してください。